【2】継続は力なり

 今回は、私の連れ添いも好きな言葉「継続は力なり」をご紹介します。

 この言葉、なんとなく外国の格言とばかり思い込んでいたのですが、実は住岡夜晃という宗教家の言葉でした。彼は明治二十八年広島県生まれで、大正三年師範学校卒業後は約十年間を小学校教諭としての生活を送り、大正十二年教壇を離れ宗教活動に専念。昭和二十四年に死去するまで多くの求道者を育成しました。

 彼の宗教活動、とりわけ育成活動の特徴は、全国の本部支部を巡った座談も含めた講習会にあったようです。 その活動の中に彼の多くの法語(詩)があり、それを集めた書籍が564頁にも及ぶ「讃嘆の詩(うた)」で す。(この書籍は非売品として刊行され、後年、普及版として再編集された「讃嘆の詩」が販売されています) この詩の内、560~563頁にあるものに標題の言葉があるのですが、その一部を引用してみましょう。(なお、標題の言葉は他の詩にも使われているのですが、私の好きな方を引用させて頂きました)

 青年よ。わが愛する青年よ。わたくしは君たちを見ること、接することがこの上なくうれしい。この心を仏天のあわれみましましてか、来る講習も来る講習も若人によって満たされてある。初めてわが僧伽の講習に来た人は、あまりに青年によって満たされているのに驚かれるようである。
ああ、青年。君たちを思うと、熱いものの胸に満つるを感ずる。

一、青年よ。精進せよ。…(略)…

二、青年よ。強くなれ。
 牛のごとく、象のごとく、強くなれ。真に強いとは、一道を生きぬくことである。
 性格の弱さ悲しむなかれ。性格の強さ必ずしも誇るに足らず。「念願は人格を決定す。継続は力なり」。真の強さは正しい念願を貫くにある。怒って腕力をふるうがごときは弱者の至れるものである。悪友の誘惑によって堕落するがごときは弱者の標本である。青年よ強くなれ。大きくなれ。

三、青年よ。「物腰を低く、気魄を大きく」持て。…(略)…

四、青年よ。名利を越えよ。…(略)…

五、青年よ。正直なれ。…(略)…

六、青年よ。善き友と善き師長とを得て、常に光の中を行け。…(略)…

七、青年よ。金剛の信心に生きて世の光となれ、一生聞法精進不退転の行者となれ。…(略)…

住岡夜晃「讃嘆の詩(上巻)」(樹心社)より引用

 「念願は人格を決定す。継続は力なり」、良い言葉です。
 あくアク流も「業務担当者が、自分の業務の向上を目指し、日々改善を続けていく」ことを目的に考え出されました。
 「自分の業務を良くしたい」という思い(念願)がある限り、それは大きな力となります。
 がんばりましょう!