【3】第六章 五日目

 再び、X社の会議室。
 山上君と松本さんは、会議室のPC席に座り、なにやら議論をしている様子。

 と、そこへ、狭山さんが現れた。
「遅くなって申し訳ありません。では、さっそく始めましょう。(二人の様子を見て)どうされましたか」
「狭山さん。今回作成するだろう“名刺一覧”画面について、山上君とイメージ合わせをしていたんですが、どうもAccessの帳票フォームにも単票フォームにも合わない様なんです」
「皆さんのイメージは、どの様なものですか」
「ちょっと、ホワイトボードに書いてみますね」

名刺一覧画面のイメージ

「こんな感じです。でも、これだと、前回お話し頂いた帳票フォームにも単票フォームにも当てはまらなくて」
「良いところに気づかれましたね。今回は、このイメージ通りの画面も作っていきましょう。(えっ、という顔の二人を見て)詳しいことは、後でお話ししますが、とりあえず簡単に説明しておきますね。松本さんの書かれた画面イメージを実現するためには、Accessの機能である“メインフォームとサブフォーム”を使用します」

名刺一覧画面のメインフォームとサブフォーム

「この様に、特定の顧客法人が表示された“名刺一覧_MAIN”という単票フォームと、その顧客法人に紐付けられた名刺が一覧表示された“名刺一覧_SUB1”という帳票フォームとの合体によって、実現できます。この時、外側の単票フォームを“メインフォーム”、内側の帳票フォームを“サブフォーム”と言っています」
「それで、フォーム名の後ろに、メイン(MAIN)とかサブ(SUB)とかを入れているんですね」
「山上君、それだけじゃないわよ。“SUB1”とか番号が入っているので、きっと『一つのメインフォームには、複数のサブフォームを貼り付けることができる』と思うわ」
「松本さん、鋭いですね。その通り、一つのメインフォームには、複数のサブフォームを貼り付けることができます。では、早速、作ってみましょう。今回は、山上さんにお願いします。まずは、前回、松本さんが作ったプログラム・ファイルを、山上さんのPCにコピーして下さい。さぁ、これを開いて、作成開始です。とりあえず、メインフォームから作成していきましょう」

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